防衛省技術研究本部発表会 展示セッション簡易レポ(将来統合無線機)

 将来統合無線機の研究についてのセッションです。

 この研究は平成15年度の事前の事業評価 政策評価書によりますと、
「本事業は、様々な通信諸元の無線機の互換をソフトウェアの入れ替え等により実現でき、ネットワーク機能、秘匿機能及び対妨害性機能という無線通信上必要不可欠な機能を組み込んだ無線機を試作することにより、将来の統合無線機の構成要素に係る技術の確立を目的とするものである。」
 とのことでして、目立たない装備でありながら、極めて重要な研究である言えます。
 事前評価書に目的・効果等は詳細に書かれておりますので、ここでは実際に伺ったことを要約してみましょう。例によって、うろ覚えですので注意してください。

質問:「この無線機は昨年も出展されていましたが、同じものなのですか?」
回答:「同じものになります」
質問:「昨年は、現有の無線機と互換性のある形状で現有の無線機との換装は容易と伺っております」
回答:「はい、取付金具等の位置は同じです。車両の他にも、航空機等も現有のものと互換性のある形状になっています。」
質問:「現有の無線機と防災無線機を中継することも可能とのことですが?」
回答:「ソフトウェアにより複数の周波数・変調方式にも対応でき、自治体の防災用無線機との交信も可能となっております。2chに対応しておりまして、両者を中継して通信させることもできます。」
質問:「映像の伝送も可能とのことですが?」
回答:「VHFユニットで送信し、右のモニタに表示させることができます。」
質問:「帯域はどのくらいでしょうか? また、圧縮方法はなんですか?」
回答:「192kbpsになります。圧縮はWindows Mediaです」

 以上が主な質問とその回答です。今思えば、ネットワーク機能についてもう少し聞いてみるべきでした。VHFですと、映像伝送もそう長距離ではないでしょうから、中継機能もあるでしょうしね。ホッピング機能や秘匿化も……。